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逃げられること、それもまた力

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逃げられること、それもまた力

逃げられること、それもまた力

2023/10/05

逃げることは悪いことではない

あなたは逃げるという言葉を聞いて、どのようなイメージを持つでしょうか?


命ある動物として、逃げるということは非常に重要な能力でもあるわけですが、多くの場面で良くないことだという受けとめ方をされています。

 


逃げるなんて卑怯だ。

逃げるのは、心が弱いからだ。

逃げるのは、ただ楽をしたいだけの怠け者だ。

などなど、厳しい声もあがるのではないでしょうか。

 


実際にあなたから見て、そう言いたくなるような態度の人もいるかもしれません。


イライラすることもあると思います。

 

 

しかし、逃げることは悪いことではありません。


かといって、逃げることは良いことなのかという極端な思いも出てくるかもしませんが、逃げることに良いも悪いもないと言った方が適切かもしれません。
 

 

逃げることが良くないことだと思い込んでいると、必要な場面で逃げることに罪悪感を感じ、耐え続けるしかなく、自分を窮地に追い込むことになります。

 

逆に、何に対しても逃げていいのだと思い、逃げる必要のない場面で逃げ回っていると、成長することが出来ず、最終的に自分を苦しめてしまうこともあります。

 

このように、どちらかに偏ることで、自分を苦しめる結果になります。

 

 

つまり、逃げるという行動そのものが良い悪いという問題ではなく、どちらかの考えに極端に偏った結果、状況に応じた力の使い方が出来なくなることが問題なのです。

 


 

逃げることじたいは、生物が生き残るための本能的な力ですので、なくてはならない力です。
 

一概に、逃げることが良い悪いという判断をせず、ただ必要な行動かどうかという視点で考えてみるようにしましょう。

逃げてはいけないと感じる人へ

逃げることは悪いことではないと分かっていても、どうしても後ろめたさを感じてしまう人もいます。
 

そのような人は、逃げることに対し、ネガティブな思い込みが作られてしまった可能性があります。

 

 

私達は、躾けや教育の中で、競争して勝つことや立ち向かうこと、強くあること等が求められてきました。


そうした環境の中では、無意識の間に「逃げること=良くないこと・弱さ・みっともないこと」というような思い込みが作られやすくなります。
 


このような思い込みが作られると、逃げることが自分にとって必要な場面でも、無理をして我慢しようとするようになります。

実際にあったケースをご紹介します。
 

職場で、日常的に上司や同僚からの暴力や嫌がらせを受けていた社会人の方のケースです。


その方は、仕事や状況から逃げるのは良くないことだと感じ、逃げたい思いを抱えながらも、無理して仕事へ通っていました。


そのような日々が続いた結果、ついに耐えきれなくなり、ある日突然自殺しようと思い立ちます。


しかし、行動をとる直前、「最期に人の優しさに触れたい」という思いで電話相談を利用されます


話の中で、「逃げたくても、逃げてはいけないと思っていた」と涙を流されました。


幸いにも、最終的には自殺を思い止まり、支配的な職場から逃げるという選択をすることが出来ました。

冷静な視点で考えてみれば、死を選ぼうとするまで自分を追い詰める前に、逃げるという選択肢をとれなかったのかと思いますよね。


しかし、「逃げることは良くないことだ」という思い込みは、時としてここまで人を追い詰めることがあるのです。
 


 

また、逃げてはいけないという思い込みが強いと、「今自分は逃げの選択肢を選んだのではないか」と自分の判断を疑い出すようになります。


すると、逃げるのが自然な場面であっても、逃げてしまった自分を責めるようになります。

 

 

そして、こうした見方を他人にも当てはめるようになると、逃げようとしている人を見て異様に怒りがわいたり、嫌悪感を持つようにもなったりもします。
 

自分の思い込みが、最終的に自分自身を拘束しているということが分かりますよね。

 

 

 

もしもあなたが、「逃げる」という言葉にネガティブなイメージが湧いたり、言葉を聞くだけでモヤモヤしたり、逃げている人を見てイライラするようならば、一度立ち止まり、自分と向き合ってあげる必要があります。


 

人生のどこかの時点で、「逃げてはいけない」という思い込みを作り、その思い込みの檻の中に自分を閉じ込めてしまうきっかけとなった言葉や経験があったはずです。
 

そこから自分を解放しようと決断すること、それは自分にしか出来ません。


解放すると決めたならば、逃げが必要になることもあるのだと、自分に許してあげて下さいね。

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