医師と管理栄養士が教える生活習慣の誤解~塩分編part3~
2024/08/29
管理栄養士の豆知識
前回の投稿で「スポーツドリンクの摂取」や「塩分の補給」の落とし穴についてお話ししました。
補足ですが、スポーツドリンクや経口補水液の飲み過ぎは、塩分だけでなく糖分の摂り過ぎにも繋がるので気をつけましょう。
熱中症予防にはこまめな水分補給を心がけましょう。こまめな水分補給とは、屋外で暑さを感じる時喉が渇いた時だけでなく、室内に居て喉が渇いていなかったとしても少量頻回に水分補給をすることを指します。
減塩とはいってもデメリットは?
【1】 味が薄そう、物足りないイメージ
【2】手間がかかりそう
【3】費用がかかる
【4】これから夏になるのにバテない?
【5】お酒のつまみは何に変えればいいの?
前回の記事を読んで減塩してみようとは思ったけれど、
上記のようなイメージがあり、始められずにいる方はいませんか。
1.味が薄そう、物足りないイメージ
A.減塩の仕方によってその概念は覆ります。
\\減塩方法//
(1)単純に塩分の摂取を減らす
■麺類はスープを飲まない
■おでんを食べるときは加工食品をとらない
⇒大根こんにゃく卵厚揚げを選ぶ
(2)調味料のかける量を減らす
■かけ麺ではなくつけ麺を選ぶ
■塩、醤油、ケチャップ等いつもの半量にする
(3)塩分含有量の少ない調味料、食材を選ぶ
■調味料の選び方
1塩2醤油3味噌4ケチャップ(塩分多い順)
■サラダの選び方
○蒸し鶏、豚しゃぶ、シーチキン・豆類サラダ
×ハムサラダ(塩分多いため)
マカロニサラダ(脂質と糖質多い)
■ドレッシングの選び方
○フレンチドレッシング
×ノンオイル(塩分多いため)
■おにぎり
○昆布梅、ツナマヨ
×炊き込みごはん
参考:コンビニおにぎり1~2g/1個
サンドイッチ1パック2g以下
(4)素材のうま味を活かす、
天然出汁、酢、ゴマ、唐辛子、香辛料の利用
■ミネストローネ
■ポトフ
(5)乳和食にする
現在、日本栄養士会や日本高血圧協会、
日本高血圧学会減塩委員会において
普及活動が行われています。
<乳和食の特徴>
■食塩、出汁の使用を減らすことができる
乳和食とは、味噌や醤油等の調味料
「コク味」「旨味」を有している牛乳を
組み合わせることで食材本来の風味や特徴を
損なわずに食塩や出汁の使用量を
減らすことができる調理法
■牛乳の高血圧予防効果を利用
牛乳に多く含まれるカリウム、カルシウムには
血圧上昇を妨げる働きがあるため
(参考:一般社団法人JミルクHP)
(6)洋食にする
■食塩摂取は欧米より日本の方が高いため
(7)塩味の濃いものを食べる時、
一緒にカリウムの多い食材を摂る
■カリウムをとる
(野菜、果物、海藻、キノコ、いも)
■サラダやヨーグルトの副菜をつける
(8)おやつの内容を変える
×スナック菓子
○ヨーグルト、バナナ、甘栗