花粉症
2024/02/27
今年も花粉症の季節がやってきましたね。。。
日本人の花粉症患者数は年々増加しており、4人に1人は花粉症を患っていると言われています。
花粉症を起こす植物は様々ですが、その中でも2月頃から飛散が始まるスギ花粉症は、日本で一番多い花粉症です。
暖かくなるこれからの季節は、花粉症が辛く憂鬱な気持ちになる方も多いのではないでしょうか。
今回はこの花粉症について、お話していきます。
花粉症が起こるメカニズム
01.
花粉症は、鼻腔内に入ってきたスギ等の植物の花粉(アレルゲン)に対する免疫反応によって、鼻水等の症状が引き起こされることを言い、季節性アレルギー性鼻炎とも呼ばれます。
アレルゲンである花粉が鼻腔内の粘膜に付着すると、体内にIgE抗体(リンパ球の抗体)がたくさん作られ、肥満細胞という細胞と結合します。
その後再び花粉が侵入すると、肥満細胞からアレルギー誘発物質が放出されることにより鼻水等のアレルギー反応が引き起こされます。
また、花粉症の他に、ダニなどのアレルゲンによって引き起こされる鼻炎は「通年性アレルギー性鼻炎」と呼ばれます。最近では、花粉症と通年性アレルギー性鼻炎の併発や、複数の花粉に反応する花粉症など、ほぼ1年中症状に悩まされるという人も少なくありません。
花粉症の症状
02.
鼻の3大症状は、くしゃみ・鼻水・鼻詰まりで、目の3大症状はかゆみ・充血・涙目です。
他にも、咳、のどや皮膚のかゆみ、頭重感、不眠、イライラなど、多くの症状が起こります。
どの症状も心身ともにつらいもので、QOL(生活の質)やお仕事、勉強の効率が下がってしまいますね…
花粉症対策のポイント
03.
花粉が飛散し始める前から薬を開始する
花粉症の治療薬である抗アレルギー薬は、服用してすぐには効果が出にくいと言われています。個人差はありますが、効果が出始めるまで1〜2週間かかることもあり、花粉の飛散が始まる2週間ほど前から薬による治療を始めることで、症状を軽くすることができます。
薬は継続して服用する
花粉症の症状は、日々の飛散量で変化します。症状が軽くなったとしても、飛散量が再び増えた時、一気に悪化してしまわないように、お薬は継続して服用しましょう。
鼻呼吸を意識する
鼻の役割は、加湿・加温・防塵で、外から入ってくる冷気や花粉・ばい菌・ウィルスなどが直接のどから肺に入らないためのフィルターです。
口呼吸の場合は、花粉やばい菌、ウィルスがほぼ100%のどに届いてしまいますが、鼻呼吸だとそれが30%にまで減ります。
鼻の中には線毛といって、外から入ってきたウィルスなどを排除してくれる微細な細胞があります。この線毛の機能を維持して鼻のフィルターとしての機能が落ちないように、そして鼻の中をキレイにするために、鼻うがいをするのもおすすめです。
花粉をなるべく避ける
風の強い日は外出を避ける、外出の際はマスクや帽子、メガネや花粉症用のメガネを使用するなど、花粉対策グッズを使用して、花粉をなるべく避けるようにしましょう。
通常のメガネだけでも目に入る花粉の量は40%減らすことができ、花粉症用のメガネであれば、65%減らすことができます。
また、帰宅後や洗濯物を取り込む際は、衣類を払って、花粉を家の中に持ち込まないようにしましょう。手洗いやうがいの際には、目や顔も洗いましょう。
当院での治療
04.
内服薬・点鼻薬・点眼薬の処方が可能です。
花粉症の治療には抗ヒスタミン薬を処方することが多いのですが、効果や眠気の副作用など薬によって様々ですので、患者様の症状に応じて必要なお薬を検討し、処方いたします。内服薬と点鼻・点眼薬を併用することを検討するとより症状が緩和されると思います。
舌下免疫療法
当院では花粉症に対する舌下免疫療法も行っています。
今回のスギ花粉シーズン(2月〜4月)には治療を開始することはできませんが、次回のシーズンが始まる数ヶ月前(10月〜11月)から開始することで花粉症の症状が改善する方もおられます。
効果が出ると、日頃使用している内服薬を使用する頻度が少なくなったり、使う必要がなくなることもありますのでおすすめです。
春に限らず、花粉症の症状にお悩みの方、たくさんおられると思います。
当院ではオンライン診療でお薬の処方が可能ですので、自宅から気軽にご相談いただけます。ご希望に応じて、自宅にお薬をお届けすることもできますので、忙しくて受診の時間がとれない方にもご利用いただけます。
季節の変わり目で、風邪も引きやすい時期です。風邪か花粉症か分からない場合なども、気軽にご相談くださいね。