幸せはあなたの内側にある
2023/11/09
幸せは状況が運んでくれるものではない
大多数の人が、幸せでありたいと願いながら生活をしていると思います。
この記事を目にしているあなたも、おそらく幸せでありたいと願っているのではないでしょうか。
もしそうであれば、あなたにとっての幸せを、今一度考えて見て頂きたいのです。
というのも、もしもあなたが自分の外側の世界の中に幸せを求め続けると、大切な今この瞬間の幸せを見失うことに繋がりかねないからです。
人は多くの場合、幸せであることに条件をつけたがります。
例えば、健康であることや、お金を持っていること、大切に互いを思いあえる家族やパートナーがいること、欲しいものが手に入ること、人に認められていること等がその条件となります。
そうした条件を満たすことは、確かに心地よく、幸せであると感じるでしょう。
そうした考えが当たり前になっていると、自分が幸せになれるか否かは、完全に状況に依存することになってしまいます。
健康であることが幸せであれば、病気や不調があると幸せでないのか。
お金が沢山あることが幸せであれば、お金がそれほどない状況だと幸せではないのか。
互いに尊重できるパートナーがいることが幸せであれば、パートナーのいない状況は幸せではないのか。
欲しいものが手に入ることが幸せであれば、手に入れられない状況は幸せではないのか、ということになりますよね。
そのように考えるようになると、幸せな状況を作り出すために必死になり、自己中心的な態度になってしまうかもしれません。
あるいは、幸せな状況を手に入れられないことを嘆き、「どうせ幸せにはなれない」と投げやりになったり、幸せそうにみえる人をねたむようになることもあります。
それは、あなたが幸せになるための主導権を自ら手放すことと同じです。
更に、状況とは常に変化してゆくものです。
歳を重ねれば、身体は元気なままではいられなくなるかもしれませんし、パートナーや家族とも今の関係がずっと続くという保証はありません。
そうした変化し続ける状況に自分の幸せを委ねると、過去に感じた幸せはあっけなく崩れ去ることもありますよね。
つまり、あなたの幸せは、自分以外のものによって大きく振り回されることになってしまうのです。
しかし、幸せとは、満ち足りているという感覚のことであり、必ずしも状況には依存しません。
過去や現在の状況はどうあれ、あなたの中に、この満ち足りていると感じられる自分を見つけられるでしょうか？
それは、どのように小さなことでもかまわないのです。
何かを見て心から「綺麗だな」と感じることが出来れば、それは幸せかもしれません。
リッチな食事ではなくても、普通のご飯を食べ、美味しいなと感じられる自分がいるなら、それも幸せではないでしょうか。
幸せは、いつも自分の中からわき起こってくるものです。
外の世界の状況や物を追い求めすぎていれば、自らの心を見失います。
あなたにとっての幸せ、それを問いかけた時に時に見えてくるものは、一体何でしょうか。
欲望を追い求めた先に幸せがあるわけではない
幸せが状況に依存すると考えている時に気を付けたいのが、欲望という概念です。
欲望は人間なら誰しもが持つものであり、意欲や行動力の源ともなるため、生きる上では重要なものになります。
しかし、欲望を満たすことに執着し、ひたすら追い求めても、そこには終わりがありません。
満腹になるまで食べても、時間が経てば消化されて再びお腹がすく生理現象のように、欲望には際限がないのです。
そのため、欲望を満たすことが幸せだと感じるようになると、その幸せは継続しません。
依存症の様に、自分を一時的な満足感で満たしてくれる行動や物質に依存し、次から次へと追い求めるようになります。
どこまでも満たされることのない欲望を追い求めるうちに辿り着くのは、生活や対人関係、精神面での破綻かも知れません。
そこまでいかなくても、ずっと渇望感を抱いたまま、常に自分には足りないという思いを抱えて生きることになります。
これまで史上最高にお金を稼ぎ、個人資産数十兆円を築いたとされる人物は、新聞記者から「お金はいくらあれば満足ですか」と聞かれた際、「あともう少し欲しい」と答えたそうです。
一生かけても使いきれない巨万の富を築いても、個人の欲を満たすことは出来なかったのですね。
欲望が不要だとは言いませんが、欲望を満たすためだけの人生を送ることが、幸せなわけではありません。
人は日々欲望に駆られ、何かを得るために行動していますが、欲望の先で自分は一体何を感じたかったのか、時には立ち止まって考えてみることも必要でじょう。
