自己肯定感をあげようとするよりも大切なこと
2024/01/18
あなたが自己肯定感をあげられない理由
ビジネスやメンタルヘルス、自己啓発など、様々なところで「自己肯定感を上げよう」という言葉をよく耳にします。
自分に自信が持てないのは、自己肯定感を持てないからだと考え、自己肯定感を上げるにはどうしたらいいのかと相談される方も多々おられます。
自己肯定感とは、「ありのままの自分を肯定する感覚」のことです。
一般的にみれば、自己肯定感が高い人は行動力があったり、些細な失敗を引きずることなく、自信を持っている人のように見えます。
そのため、自信を持つには自己肯定感をあげることが一番だと考え、以下のような方法を試すことが多いようです。
・自分は価値のある人間だと言い聞かせる
・ポジティブ思考に切り替えてみる
・成功体験を思い出してみる
・感情をコントロールしようとしてみる
・小さな習慣を作って、行動を継続する
・自分が努力したことに対して自分を褒めるようにする など
しかし、こうした方法を試しても、自己肯定感を高めるのが難しいというのです。
それもそのはず。
上記の様な方法では、もしかすると自己肯定感を下げてしまう可能性まであります。
何故なら、条件付きの自分しか肯定できず、ありのままの自分の肯定には結びつかないからです。
また、本来の自分に価値を感じられていないまま、無理に自分に価値があると言い聞かせても、虚しさが募ることもあるでしょう。
ネガティブ思考の自分ではダメなのだと否定し、無理やりポジティブ思考に切り替えることは、肯定的とはいえません。
何かが達成できたことや努力したことを褒めるのは、それが達成できない自分や努力できない自分は認めないというメッセージになります。
ありのままの自分を肯定するには、自分を知り、どのような自分の一面も認めて受け入れるという、自己受容を出来ていることがベースになります。
自分を受容できず、何かが出来ない自分や、ドロドロとした汚い一面を持っていたりする自分を否定していては、ありのままの自分を肯定したことにはなりませんね。
そのため、自己肯定感を上げたいのであれば、どんな自分も否定せずに自己受容できているかと振り返ってみる必要がありそうです。
あなたは、どのような自分の一面でも受け入れることが出来ますか?
失敗した自分も、何かが出来たり出来なかったりする自分も、理想の姿ではいられない自分も、全てあなたの一部ですよ。
自己受容のポイントは条件をつけないこと
ありのままの自分を認めるためには、自分の存在価値に条件をつけないことが重要となりますが、多くの人は、自分の存在価値を認める上で、何らかの条件をつけたがります。
・人のお役にたてたらOK
・人並みに出来たらOK
・能力があったらOK
・一人で課題がクリア出来たらOK
これらの「~であったら」という条件は、社会の中で役割を担って生きていく上では重要視されてしまいますが、これらの条件を満たすことと、あなた自身の存在価値とは何の関係もありません。
私達人間も自然の一部であるため、本来はただ産まれてきて存在しているだけで十分なはずです。
しかし、人は植物や他の動物とは異なり、自分達が決めた判断基準を満たすか満たさないかで、あらゆることの価値を決めつけたがりますよね。
身の回りのモノゴトを見て、これにはこんな価値があると決めつけているのは、おそらく人間だけでしょう。
これは、明らかに不自然なことだと覚えておいて下さい。
さて、それを踏まえた上で、あなたは何の条件も要らずただ存在しているだけの自分に価値があると認めることが出来るでしょうか?
役にたたなくても、何かが出来なくても、産まれてきて存在しているだけで十分なのだから、上手く出来ないことや思い通りに出来ないことがあっても、「こんな自分はダメだ」と否定する必要はないはずです。
日々の自分を生きる中で、ありのままの自分を認められないと感じてしまう瞬間は、誰しも経験します。
それは、本来の自分の存在価値が揺らいでしまっている証拠かもしれません。
そのような時こそ、全ての条件を取り払った、ありのままの自分にこそ存在価値があったことを思い出すようにしてみましょう。
難しいと感じる人は、自分が赤ちゃんに戻ったようなイメージをしてみても良いかもしれませんね!