【糖質2】食事のタイミングによるメリット・デメリット
2021/08/05
みなさんは普段、食事のタイミングや量を気にしていますか。
食事のタイミングや量によって食後の血糖値に大きく影響します。
健康診断の結果で血糖値が高かった方や糖尿病が気になる方はぜひ参考にしてみてください。
血糖値とは
血糖値とは、血液中のブドウ糖の値のことです。炭水化物などが消化吸収されてブドウ糖に変わり、血液中に入ります。なので、血糖値は健康な人でも食後で変化します。通常、食前は70~80mg/dl、食後は120~150mg/dlです。
食事において、1日を通しての血液中のブドウ糖の値を健常者の値にできるだけ近づけることが大切です。
血糖値の推移
血糖値は、血糖が上昇すると膵臓からインスリンというホルモンが分泌されます。このインスリンが血糖値を下げる働きをしてくれます。
参照:日本医師会
食事のタイミングと時間
■朝食を食べよう
上の図2をみると分かるように、朝食を欠食してしまうと、昼食時夕食時の血糖値の変動が大きくなります。高血糖が続くと血糖値を下げようとするインスリン(ホルモン)が疲れて働きが悪くなり、糖尿病の発症リスクが高まります。また、血糖値の急な上昇は血管への負担が大きくなり、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの循環器疾患を発症しやすくなります。朝食を食べる習慣を身につけることは大変重要になってきます。
■食事は毎日決まった時間に食べよう
図1のように、決まった時間に食事を摂ることで血糖値の変動がほぼ一定になります。食事時間は末梢臓器の体内時計に影響することが、マウスの実験で広く知られています。また、間隔が空きすぎて極端な空腹状態になると、つい食べ過ぎて血糖値の急上昇に繋がります。食事と食事の間隔は5~6時間が理想的です。
■夕食は21時以降にならないように気をつけよう
夜遅い食事は、睡眠まで時間が空きにくくエネルギー代謝に使われにくいため、高血糖が続きやすく肥満の要因になります。また、体内時計を夜型化し、不眠を招き糖尿病を悪化させます。できるだけ21時以降の食事は避け、21時以降になる場合は炭水化物の摂取を控えましょう。
糖質の量と糖質だけではダメな理由
糖質を摂りすぎると肥満や生活習慣病に繋がります。
ブドウ糖
→過剰にとったブドウ糖は脂肪細胞に運ばれ体脂肪として蓄えられるため肥満の原因になります。
果糖(主に果物に含まれる糖)
→肝臓で中性脂肪に合成され高中性脂肪血症となり肥満をきたす恐れがあります。
ショ糖(主に砂糖)
→歯を溶かす有機酸の産生により虫歯の原因になります。
糖質は身体や脳のエネルギーになるためとても重要な栄養素ではありますが、適度な量とバランスが大切になります。糖質の代謝に関わるビタミンB1と一緒に摂ることがおすすめです。例えば、主食の選択で白米よりは玄米、全粒粉パンやライ麦パン、雑穀を多く含んだパンなどを選ぶことにより、ビタミンB1も同時に摂ることができ効率的です。
(ビタミンB1を多く含む食品)
・豚肉 ・赤身肉 ・全粒粉物 ・ナッツ ・大豆 ・カリフラワー ・ほうれん草 等
また、食後の血糖上昇を抑制する手段として食べる順番もとても重要です。食事の最初に食物繊維を多く含む食材を食べることで、食後血糖値の急な上昇を抑えることができます。
まとめ
いかがでしたか?
食事のタイミングや量によって食後の血糖値に大きく影響します。
①朝食を食べる
②食事は毎日決まった時間に食べる
③夕食は21時以降にならないように気をつける
④糖質とビタミンB1を一緒に摂ると◎
⑤野菜(食物繊維を多く含む食品)から食べると◎
何歳になっても健康な身体でいられるように意識した生活を送ってみましょう!