【脂質1】自分の体格は痩せ?普通?肥満?
2024/10/16
管理栄養士の豆知識
調味料は知らず知らずのうちにエネルギーを摂取してしまうので気をつけましょう。例えばマヨネーズですが、何気なくかけているマヨネーズ(大さじ1杯)は鶏のからあげ1個のエネルギー量に相当します。からあげには鶏肉のタンパク質も含まれていますが、マヨネーズはほぼ脂質が占めます。調味料を使用する際は成分表などチェックするようにしましょう。
肥満とやせの状況
国民健康・栄養調査(令和元年)によると、肥満者の割合は男性 33.0%、女性 22.3%と高い割合を占めています。男性では平成 25 年から令和元年の間に肥満者の割合が増加しています。肥満の原因は、過食、摂食パターンの異常(1日1食、早食いなど)、運動不足などが考えられます。肥満は糖尿病、高血圧症、高脂血症などを引き起こし、重症化すると虚血性心疾患、脳卒中、糖尿病の合併症などを引き起こす原因になると明らかにされています。
また、20 歳代女性の痩せの割合や65 歳以上の高齢者の低栄養傾向の者の割合が高いことも問題視されています。
自分の体格と適正体重を知ろう
BMIとはボディマス指数(Body Mass Index)と呼ばれ、肥満度を表す体格指数です。この数値をもとに「痩せ」「普通」「肥満」に分けられています。
自分の体格がどれに当てはまるか実際に計算してみましょう。計算方法は簡単です!
BMIが18.5〜25未満(普通体重)に当てはまらない方は、自分の普通体重は何kg〜何kgであるかということも把握しておくと良いですね。
普通体重、適正体重を維持できるように正しい生活習慣や食習慣を意識することが大切です。
脂肪エネルギー比率
「日本人の食事摂取基準(2020年版)」では、脂肪エネルギー比率(総脂質からの摂取エネルギーが総摂取エネルギーに占める割合)の目標量を、男性・女性(1歳以上)で20%以上30%未満としています。
これに対して国民健康・栄養調査(令和元年)によると、脂肪エネルギー比率が30%を超えている人(20歳以上)の割合は、男性では35.0%、女性では44.4%という結果が示されています。つまり3割から4割の人が脂質をとりすぎていることになります。
脂肪エネルギー比率が高くなると、肥満、メタボリックシンドローム、糖尿病、さらに冠動脈疾患のリスクの増加が懸念されます。
このような食習慣に当てはまりませんか?
脂質のとりすぎは肥満だけでなく様々な疾患のリスクを高めます。
外食や中食は、揚げ物や炒めものが多く脂質量が多くなってしまいますが、ちょっとした工夫や意識で脂質の摂取量を減らすことができます。
例えば、頻度を変えることです。週3回揚げ物の選択を煮物に変えるように意識してみてください。それだけでも脂質の摂取量は変わってきます。脂質を多く含む食品の摂取頻度や食品の選択などの具体的な改善策は、下記リンクから参照ください。
リンク:食品の摂取頻度について
食品の選択について
脂質は体にとって必要不可欠なエネルギー源であるため、極端な脂質制限はよくありませんが、脂質のとりすぎにならないよう食習慣の改善に取り組んでみましょう。