【糖質1】糖質はエネルギー源になる
2024/09/18
管理栄養士の豆知識
患者さんと話していると「糖質は太るから控えている」という発言を耳にします。詳細に話を聞くと甘い飲み物やお酒を習慣的に飲み、ご飯やパン、麺類を控えているというのです。(重量や満腹感のあるものは太ると思っているように感じます。)このように糖質と炭水化物を勘違いしている人が多いです。「糖質量が高いもの」は太ると理解していることは間違いではないですが、糖質量が高いものとは甘い飲料やお酒を指します。ご飯などの主食は炭水化物にあたり、これらは近いようで別物です。炭水化物は「糖質と食物繊維を合わせたもの」で炭水化物は糖質に比べ腹持ちが良く、便として出やすいため、太るものではなくむしろしっかり食べることは体重増加の予防に繋がるんですよ。
糖質の働き
食事により糖質を摂取すると、消化酵素によって単糖であるグルコースまで分解し、小腸において吸収します。
グルコースは全身の細胞に取り込まれますが、余分なグルコースは肝臓、筋肉でグリコーゲンとして蓄えられます。グリコーゲンは絶食すると半日で使い切られてしまうので、血糖値を維持するために主に肝臓(一部腎臓)で糖質以外の化合物からグルコースを合成します。
また、糖質は筋肉、細胞、脳、神経活動などのエネルギー源になります。
■筋肉■
単糖は形を変え、筋肉運動や物質の輸送など様々な生命活動に使われています。
■脳■
脳における糖の消費は激しく、絶えずグルコース供給が必要です。脳では正常血糖値の60%以下の低血糖になると機能低下が見られるといわれています。
■細胞■
脳や赤血球はエネルギー源のほとんどをグルコースに依存しています。全身の細胞に酸素を届ける血液中の赤血球は総エネルギー量の6割と言われています。
■神経系■
神経活動の基盤にもなります。
エネルギー摂取量を知ろう
エネルギー摂取量を知るには2パターンあります。
①食事摂取基準を参考にする
②自分で計算する
1日の糖質必要量は?
~算出方法~