【糖質3】糖質を摂り過ぎると血液検査の結果はどうなる?
2024/09/26
糖質を摂り過ぎると血液検査の結果はどうなる?
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管理栄養士の豆知識
「ロカボ」という言葉を聞いたことがありますか?皆さんのロカボのイメージは「糖質制限」「糖質抜き」「低糖質」といったところではないでしょうか?実際ロカボとは、「1食で摂取する糖質量20~40g」、「適正糖質」のことを指します。極端な糖質制限等はローカーボと言われ、ロカボとローカーボは意味が違うんですね。適正糖質を意識して日々食事をするようにしましょう。
早速ではありますが、皆さんは血液検査の結果の見方をご存知でしょうか。
毎年なんとなく健康診断を受けて、なんとなく結果を見て「今年も再検査にならなくて済んだ」「体重増えてた」「身長縮んでた」等軽く確認して済ませていないでしょうか。血液検査結果の内容を十分に理解できているでしょうか。
今回は、自分自身で体の状態を把握しておけるように、血糖値の検査数値について記載していこうと思います。
検査値の見方
(正常値と異常値を知ろう!)
赤で囲まれた【1】〜【4】のいずれかが確認できた場合、糖尿病型
青で囲まれた【5】【6】に当てはまる場合、正常型と診断されます。
また、糖尿病型、正常型どちらにも属さない場合を境界型としています。
(引用)日本糖尿病学会2020-2021 糖尿病治療ガイド
<参1>
75gOGTT(75g経口ブドウ糖負荷試験)… 75gのブドウ糖が溶けた液体を飲み、その後の血糖値や血中インスリン濃度の変動を調べる
随時血糖値… 食事と採血時間との時間関係を問わないで測定した血糖値。糖負荷後の血糖値は除く
IGT:耐糖能異常(食後高血糖)
IFG:空腹時高血糖
逆に低すぎても以下のような症状が出ることもあります。
低血糖の症状
70mg以下:動悸や冷や汗、指震え、気持ち悪さなどがある
50mg以下:あくびや頭痛、めまい、意識朦朧としてくる
さらに低いと、痙攣を起こし、意識をなくすこともある
適正な範囲で血糖値を維持しましょう。
どういった食品で
血糖値が上がりやすくなるのか?
血糖値は、GI値が高い食事で上がりやすくなります。
GI(Glycemic Index)とは食後血糖値の上昇を示す指標で、人がその食事を食べた時の血糖の上昇量を測って決めます。
この代表がコーンフレークやジャガイモ、白いパン、全粒粉のパン、精白米などです。意外に思う人も多いと思いますが、うどんやバナナ、パスタはこの中では血糖値が比較的上がりにくい食べ物になります。
摂取された糖質が胃から排出される速度によって変化することから、食べ物のGIへの影響は糖質の消化吸収、柔らかさ、液状化などの食品の形態、食物中に含まれる炭水化物以外の栄養成分(脂質、タンパク質、食物繊維の含有量や割合など)が挙げられます。
血糖値が高くなるとどうなるのか
影響は?
糖尿病になるリスクが高まるだけでなく、合併症を引き起こす可能性もあります。
血液が濃くなり、脱水状態になったり、糖尿病や心筋梗塞・肝硬変といった病気にかかりやすくなるというリスクが生じます。
上がった血糖値を下げるには?
(1)食事療法
食べる時間、食べる順番、食事内容の指導を受け実践する
(2)薬物療法
インスリン製剤、経口血糖降下薬を利用する
(3)運動療法
有酸素運動とレジスタンス運動する
運動療法には、ブドウ糖、脂肪酸の利用が促進され血糖値が低下し、インスリン抵抗性が改善される効果があります。
<有酸素運動>
歩行、ジョギング、水泳などの全身運動
➡有酸素運動は酸素供給に見合った運動で継続して行うことにより、インスリン感受性が増大します。
<レジスタンス運動>
重りや抵抗負荷に対して動作を行う運動
➡強い負荷強度で行えば、無酸素運動に分類されるが筋肉量を増加し、筋力を増強する効果が期待できます。
<水中歩行>
有酸素とレジスタンスがミックスされた運動
➡脚への負担が少なく、肥満糖尿病患者に良いです。
有酸素運動とレジスタンス運動を併用して行うと血糖コントロールに有効です。
食事での血糖コントロールについては後のブログでお話します!